【ネタバレ】今更、読んでみた【ゆめにっき】

2003年に発売された「ゆめにっき」のライトノベル「あなたの夢に私はいない」を今さら読んでみた。扉絵にあるのは主人公の女の子だけど....


 主な登場人物は窓付きとポニ子。

 その関係はPixivのポニ窓のイラストにあるような仲睦まじそうな親友同士なら可愛らしいけど....どうだろうか。

 原作では包丁や生首を拾ったり死臭が漂ってそうな樹海や無味乾燥とした白黒世界を歩いたり、死や臓器の象徴が多かったり、最後は覚醒世界で窓付きが自殺する。精神を病んでしまった女の子が夢に逃避して記憶を旅して回り、短い人生と思い出の象徴(エフェクト)を殻に閉じ込めて自分の世界を終わらせた、という感じだと思うけど、この小説では原作の内容全てが窓付きの自殺も含めて夢。自殺も何かの象徴。

 窓付きが死んでいるならこの夢を見てるのは誰か、それは窓付きを「あなた」と呼ぶ傍観者。それがポニ子。

 最初から最後まで、物語はポニ子の視点で進んでいく。

 ポニ子は窓付きを追いかけても触れることができない。だけどわたしは高い所から落ちれば痛いし、突き落とされれば骨は砕け血が飛び散る。まるで現実に存在し生きているのはわたしだけなのだと言いたげに。

 ポニ子は何か特別な存在に思えてならない窓付きに干渉し、夢で死に、現実で精神崩壊し、最後は立ち直る。

 ここまで書けばストーリーの軸がバレそうな感じ。十分ネタバレだけど。ていうか....2013年の作品なのでもう普通に広く知れ渡ってるだろうけど。。